自分が成功したり、望む方向へ変化したり、幸せになったりするために、「習慣」を利用することは、非常に有効です。
この習慣という行動は、わかったようで、わからない行動です。
3日坊主が習慣ではないでことは、みんな分かっていますが、どれだけの期間、続ければ習慣化したと言えるのでしょうか。
成功や変化や幸福のための習慣とはどのような方法をとればいいのでしょうか。
習慣は成功へと向かう行動である
成功や幸福へ向かうためには、今の自分が変化していくことが必須になります。
今のままの自分で時間を過ごして、成功や幸福へたどり着ける人は、ごくわずかです。
自分を変えるのに一番簡単で確実な方法は、成功や幸福へ向けた行動を習慣化してしまうことです。
そうすれば、無意識のうちに成功や幸福へ向かって進むことが出来ます。
習慣のタイミングは重要だ
習慣とは、日常にルーティン化された行動を取り入れることです。毎日、決まった時間に、あるいは生活のあるパターンが現れた時に、必ずとる行動のことです。
習慣は目的にあわせた行動でなければ意味がありません。同じ習慣でも、する時間や方法、順序が違えば意味がなくなる、あるいは効果が大幅になくなってしまうのです。
歯磨きで考えてみましょう。
ほとんどの人が、歯磨きは、食事の後や寝る前にすると思います。歯磨きの目的は、口の中をきれいにして、歯と歯の間の汚れを掻き出し、虫歯や歯周病を予防することです。
1日に3回行う人が多いと思いますが、昔は朝起きて顔を洗う時に1回の歯磨きが、ほとんどの人の習慣でした。この時の目的は、朝の気持ちをリフレッシュしよう、だったのでしょうか。
一日3回の歯磨きは、あなたに「虫歯ができない」「虫歯ができにくい」という恩恵をもたらしています。あの耐えがたい、虫歯の痛みを回避できたり、期間を伸ばしたりすることができるのです。
食事の後の30分くらいが、口の中で悪さをする細菌の動きが活発になることがわかっています。寝ている間もそうです。この前に、口の中から細菌の餌になる食べ物のカスを取り除くことが虫歯予防に有効だと私たちは知っています。
だからこそ、食事の後や寝る前に歯磨きをする意味があります。昔の人のように、朝起きた時に歯磨きをしても虫歯予防にはなりません。
このように、同じ行動を習慣化しても目的が達成される場合とムダな行動になる場合があります
でも、みなさんは、いちいち、食事の後に口の中で悪さをする細菌が活発に動き回るから、と考えて歯磨きをしていますか?食事が終わった、お茶を飲んで、少しおしゃべりして、部屋で勉強する前に歯磨き、と、ほとんどなにも考えないで行動しているのではないでしょうか。
これが習慣です。特に意識しなくてもできる行動で、正しい時期、方法で行えば大きな恩恵を得られます。
行動の8割は習慣化されている
私たちの行動の8割は無意識で行っている、つまり習慣化されているといわれています。
いい習慣からはいい結果が、悪い習慣からは悪い結果が導かれます。
8割を占める無意識の行動、習慣がその人をかたち作っています。そして、習慣はほとんどの場合、昨日も今日も明日も1年後も変わらないのです。習慣や行動を変えない限りは、変化は望めません。
一方で人間は変わりたい、発展したい、改善したいと考えています。そのためには、いままで出来なかったことを出来るようになる必要があります。
習慣の名言
習慣に関する名言に次のようなものがあります。
- 心が変われば、行動が変わる。
- 行動が変われば、習慣が変わる。
- 習慣が変われば、人格が変わる。
- 人格が変われば、人生が変わる。
これは、アメリカの心理学者、哲学者であるウィリアム・ジェイムズの言葉と言われていますが、出典は明らかでないようです。同じ意味の言葉が各方面で使われていますので、習慣を巡る一つの真理とも言えるでしょう。
歯磨きは、名言後半の「習慣が変われば、人生が変わる」例でした。
では、習慣を変えるために、心を変えるにはどうすればいいでしょうか。
習慣化は無意識に働きかける
結論から言うと、心が変わらなくても行動を変えましょう。心を変えてから行動を変えようとすると、思考の泥沼に入り込んでしまうことがあります。
それよりも、目標を立てたら役に立つような行動を始めることです、それを毎日繰り返して習慣化することです。
例えば、あなたがサッカー選手になりたかったら、サッカー選手になるための心構えを研究するよりも、リフティングを毎日1000回続けたほうが目標に近づくはずです。
有名サッカー選手に声をかけてもらって、それに感動して自分は必ずサッカー選手になると誓って行動に移した、という運のいい人は、そうそういないのです。
習慣化は行動の繰り返しになります。繰り返しは自分の無意識への働きかけになります。そのことが、あなたを望む方向に向けてくれます。
悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのか
感情が先か、行動が先か、という論争は前からされていて、「どちらもある」というのが今の考え方です。
直感的には、「悲しいから泣くんだろう、楽しいのに泣けない」と感じますが、泣くと悲しくなるのも事実ということです。
この考えを受け入れると、可能性の幅が広がります。
難しいことを考えなくても、とりあえず行動してしまえば、その行動に沿った結果が得られるのです。それは、あなたの感情まで及ぶのですから、自分全体に影響を及ぼすといえます。
目標と方向性の明確化
とはいえ、闇雲に行動しても良い結果は得られません。歯磨きで習慣のタイミングの重要性はわかりましたが、目標とそれに対する方向性は、自分のなかでしっかりと持っていないと、有効な習慣を形作ることが難しくなります。
歯磨きのような、毎日の生活に埋もれているものはそうでもないですが、将来、自分はこうなりたい、というような目標に向かった習慣化を考える時は、なりたい自分と、習慣によって、もたらされるであろう結果が、なりたい自分に合致したものであるか、いつも考えることが重要になります。
習慣の方向性がなりたい自分と逆の方向を向いていたら、マイナスにしかなりません。
目標と方向性がわかったら考える前に、行動しましょう。
それでも心を変える
行動を変えれば、自分を変えることができることがわかりました。心を変えなくても行動を変えれば、習慣化されて目的を達成することが出来ます。
ところであなたは、目標を達成しても、虚しさが残るときがないですか?それは自分のためだけの成功だからだ、といわれます。
その目標達成が、自分だけのものでなく、周りの人が喜んでくれるものだったら、何倍も素晴らしいものになるのです。
このために必要なことが、「心を変える」ことです。
その方法は、昔から、将来にむけても、哲学、心理学、宗教、社会学などなど多くの専門家が研究してきて、これからも答えを追い求める難しい問題です。
ここでは、簡単に「心を変える」方法を3つ紹介します。
ポイントは、まず意識して行動することです。そして、意識しないでも出来るようになることです。
そうです。これも習慣化です。
笑顔をつくる
楽しいから笑う必要はないのです。口角を上げればいいのです。
「悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのか」の逆です。笑うから楽しくもなるのです。
最近は、マスクをすることが多くなっています。笑顔をつくる練習は、マスクの中でできます。
「マスクをして、幸せになるたった一つの方法」でまとめました。
明るく挨拶をする
明るい挨拶はいろいろなものをあなたに与えてくれます。
挨拶はコミュニケーションの始まりです。相手を認める行動です。
挨拶は声を出します。声を出す行動はあなたの心に働きかけます。
明るい挨拶のコツを次にあげます。続けることで自分も、周囲があなたを見る印象も変わってきます。
- はっきりと大きい声で
- 笑顔で
- 相手の目を見て
- 自分から
- 毎日続ける(習慣化)
相手に感謝する
我々は社会生活をする生物ですから、自分以外の人と深く関わって生きています。自分以外の人を敵とみなして憎むのか、自分に益を与えてくれる人として感謝するのか、それは、あなたの心に真逆の影響を与えます。
心のなかで感謝しても、その思いは伝わります。声に出せばさらに強く伝わります。その結果は、ほとんどの場合、あなたに良い影響を与えます。
人間は、自分を中心に考えて、人への憎しみなど、負の感情に捉えられることが多々あります。
感謝することは、それの逆ですが、これを実践していくことが難しいことは、世界の多くの宗教が感謝という行動を大切に扱っていることからも明らかです。
それでも、人間が人間らしくあるためにも、感謝することを心がけること、心に憎しみがあったらそれ以上の感謝をしようと努力することが大事です。
これも習慣です。感謝する習慣がない人は、「ありがとう」と言う行動から始めてみましょう。
習慣の期間はずっと続く
習慣は、無意識に継続する行動ですから、ずっと続きます。
意識して行動するものは習慣ではなく目的を持った行動になります。
目的を持った行動の結果は、あなたに利益をもたらします。習慣は、目的を持った行動のパフォーマンスをあげるための基礎、ともいえるでしょう。
まとめ
習慣は、自分の人生を望む方向へと導いてくれる無意識の行動です。無意識に行動するに至るまでは、それ相応の努力も必要です。
歯磨きのようなみんながやっている生活習慣は、取り入れるのに、それほど努力は必要としませんが、自分が変わりたい、今の自分よりも1ランク2ランク上昇したい、と考えるときには、それ相応の努力が必要となります。
それでも、自分のランクを上げたいなら、行動の習慣化が大きな力になるはずです。
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