失業認定申告書をさっと書いて認定を受ける方法

失業保険をもらう際に、あなたが失業状態かどうかを確認するのが、失業認定日です。この日に持っていくのが、失業認定申告書で、ここには、失業期間中にどのような求職活動をしたとか、アルバイトをしたとかを記入します。

あなたが、確かに失業状態(働く意志と状態を持っている)で、求職活動を積極的にしているかを確認するものです。

この失業認定申告書は、多少書き方にコツがあったり、ハローワークのローカルルールに気をつけないと痛い目にあったり、ムダな手間が必要になったりします。

書き方のコツを知って、スムーズに認定を得ましょう。

失業認定申告書の様式

失業認定日にハローワークで次回用の失業認定申告書をもらいます。記載する事項は、全国同じですが、ハローワークによって様式が少し違ったり、様式中に赤で注意書きが加えられていたりします。

ハローワークインターネットサービス失業認定申告書のページに様式がありますので、ここでの説明はこれを使います。

裏面の注意書き

失業認定申告書の一番上右に(必ず第2面の注意書きをよく読んでから記入してください。)と書いてありますので、とりあえず読んでみます。
注意書きらしく難しい規則も並んでいます。要約すると次のようになります。

本人が書くこと。ウソを書いたりすると後で罰金を払ったり、罪になったりすることがある。
◯認定日と認定日の間の期間の求職活動や労働状況を書く。
◯「就職又は就労」はアルバイトなどで働いた場合のほか、内職・手伝い、ボランティアも収入がなくても書く。
◯求職活動3の(1)欄は、具体的に書く
◯求職活動3の(2)欄は、ハローワークで認められる求職活動以外のものを書く
◯求職活動をしなかった場合には、理由を選ぶか具体的に書く

ハローワークが認める求職活動とは

求職活動、つまり仕事探しです。
一般的な仕事探しには、ハローワークや民間職業紹介所を利用した方法、新聞、インターネットなどの求人情報、知人の紹介など数多くあります。

失業保険の認定のためには、客観的に確認することが出来る仕事探しの証明が必要になります。
これをクリアしたものを「求職活動実績」といい、失業認定申告書に書けるものとなります。

原則、認定日から認定日の間に、求職活動実績を2回以上あげなくてはいけません。給付制限がある場合の最初の認定時は3回です。

ハローワークで配布される「失業等給付受給資格者のしおり」に書いてある求職活動はざっくり次のとおりです。

求人への応募

求人への応募は、就職へ直結するものです。

ハローワークの求人情報からの応募

ハローワークの求人情報を利用する時は、ハローワークの端末や家のパソコンを使い、ハローワークインターネットサービスで検索した案件を窓口に持っていく方法になります。認定を受けるには一番手間がかかりません。

方法としては、最初でめんどうくさいところもありますが、面接証明書を面接先の会社から貰ったりする手間が省けます。

転職サイト

転職サイトは、リクナビなどの総合サイトから、特定職種や特定年齢に強いサイトまで、数多くあります。情報の質もハローワークよりいい場合があります。

転職サイトでの求人情報の閲覧や登録だけでは、求職活動にはなりません。
求人へ申し込む必要があります。

失業認定申告書へ書くことを考えると、応募の結果は、「不採用」か「結果待ち」になります。

同様に、電話で求人に応募したけれど、年齢などの条件で断られた場合も回数に含まれると思われます。この場合も求人への問い合わせだけではダメです。

失業認定申告書への記載は簡単ですが、それを示す資料が必要なのかは、担当のハローワークへ問い合わせてください。ハローワークで取り扱いが異なります。

知人の紹介で面接へ行った

知人に紹介されて、会社へ応募、面接に行った場合も求職活動になります。

面接証明書をハローワークから求められる場合もあります。しかし、この面接証明書の発行を求めることが相手先の会社へ悪印象を与えることは十分に考えられます。

知人が自分にとって重要な人だったり、面接先の会社が就職先の本命の場合は、面接証明書の発行を求めないほうが社会通念上、適切と考えられます。その場合は、求職活動にカウントされない場合もあります。

面接証明書は、ハローワークをとおした面接では必要ありませんが、民間職業紹介なのでは必要なようです。また、職業訓練中の人が面接を受ける場合も必要です。

ハローワークの職業相談

この中で、職業相談が求職実績として、使えるツールになります。
認定期間は、失業認定日から次の失業認定日の前日までですから、失業認定日の帰りに窓口に寄って相談をすると、1回クリアになります。相談内容は求職につながります。

  • 興味のある求人の応募状況を聞く
  • セミナー・講習会、職業訓練の情報を聞く
  • 履歴書・職務経歴書の添削を受ける

職業訓練への応募、ハローワークの職業訓練説明会への参加

職業訓練への参加はそれ自体が求職活動です。職業訓練への応募やハローワークで開かれる職業訓練説明会への参加でも失業認定申告書の求職活動になります。

希望する仕事に役立つ資格試験の受験

資格試験は勉強期間も必要で、年1回しか受験機会のないもののありますから、失業認定申告書へ求職活動として載せるには難易度が高いかもしれません。

書き方例

1・2欄

1欄カレンダーの◯は、4時間以上働いた日です。4時間以上の労働は「就職・就労」になります。
✕は、4時間未満の内職、手伝いをした日です。

この欄に記入するのは、パート、臨時、研修、奉仕活動、手伝い、ボランティアなどです。1日に4時間以上か未満かで◯✕が決まります。収入があるなしに関わらずチェックします。

2欄は1欄に✕をしたものに対して、内訳を書きます。

ここでの一番の注意点は、1週間に20時間以上の労働をしていると、労働状態とみなされて失業保険が払われない恐れがあることです。

1週間に20時間以上の労働は雇用保険への加入が必要になり、これは雇用状態になります。

3欄

ハローワークなどでの求人活動

3の(1)欄は求職活動のうち、ハローワークはじめ職業紹介所等を利用したものです。方法としては次のものがあげられています。(様式の中の赤字は、ハローワーク☓☓で求人情報を閲覧して、職業相談を受けた例です。)

  • (ア)公共職業安定所又は地方運輸局による職業相談、職業紹介等
  • (イ)職業紹介事業者による職業相談、職業紹介等
  • (ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等
  • (エ)公的機関等による職業相談、職業紹介等

ハローワークや職業紹介事業者、公的機関などを利用した求職活動は、ここに記載します。

公的機関等を利用しない場合

知人の紹介やインターネットを利用しての求職活動は、ここに書きます。

基本的に求人サイトの閲覧だけでは、求職活動と認められませんが、求人サイトに自分を登録して、面接を申し込んだ場合は、認められる場合があります。

求職活動として認められるかどうかは、担当するハローワークの判断による場合もありますので、事前に窓口で相談したほうがベターです。一緒に求職業相談もすると、求職活動1回とカウントされます。窓口で証明をもらいましょう。

新型コロナウイルスの影響で、インターネット検索でもいいとか、しなくても [イ 求職活動をしなかった] に理由を記載すればOKとか緩めに適用されている場合もあります。取り扱いは、各ハローワークで違いますので、認定日の説明のとき、聞き漏らさないようにしましょう。

私が、緊急事態宣言下のハローワークで失業認定を受けみたときは、こんな状態でした。

まとめ

失業認定申告書は、失業保険給付の際の認定に必要な書類です。一生のうちに何度もお世話になるものでもありませんので書き方がよくわからないのは当然です。

内容をよく理解して、求職活動の記録を取り忘れたり、不備のために失業保険の給付が受けられない事態にならないようにしましょう。そして、不正受給はダメだということを頭に入れて行動しましょう。

コメント