ハローワークとは

一般のひとが、一生のうちに何回も利用するわけではない役所、ハローワーク
今回、退職から失業手当、職探しまで、ガッツリ利用しました。

ハローワークと言えば、「職を探すところ」「失業保険をもらうところ」のイメージです。実際そうなのですが、職業訓練やセミナーの案内もしています。

ハローワークの正式名称は、公共職業安定所、通称「しょくあん」と呼ばれますが、この他にも、ワークプラザ、わかものハローワーク、ワークサポートなど「支店」もあります。

なるほどと思ったのは、失業者が対象ばかりでなく、事業所からの求人受付もやっています。需要があれば供給もあるわけだから当然か。

ハローワークに行ってみる

退職して、行ってみました。まず、入り口を入ると「総合受付」があります。
最初、訪れたときはここに行きます。

後日、求人相談などに来たときも、ここが窓口になります。総合窓口を通さない人もいます。失業認定を受ける人達は直接、その窓口に行きます。その場合は、事前に◯月◯日◯時◯分にどこの窓口に行きなさいと、指示があるので迷うことはありません

私が行くハローワークは、一階が総合受付、その奥が相談コーナーで就職支援の相談を受けてくれます。障害者援助や職業訓練の相談窓口もあります。

その他に、求職検索用のパソコンが20台くらい設置されています。フロアの中央には、待合のイスがずらっと並んでいます。

二階は、事業所関連のようです。求人を持ってきた会社の人達が行くところで、求職者には、関係ありません。

三階は、雇用保険関係で、受給手続きや失業認定をしたり、再就職手当・教育訓練給付の支給の手続きをするところです。

ということで、求職者の利用は一階と三階になります。

ハローワークは何をしてくれる

ハローワークの最終目的は、失業率を上げないことでしょう。なので、職のマッチングのための仕事をしています。その他に、失業保険(正式には雇用保険)の業務もしています。

職のマッチング

  • 求人の紹介
  • 履歴書・経歴書の書き方サポート
  • 相談窓口における相談
  • 職業訓練セミナーの紹介
  • 面接対策
  • 事業所へ紹介状の発行 など

雇用保険窓口

  • 雇用保険の手続き
  • 受給手続き など

退職すると、会社から離職票が送られてきて、最初に行くのは、総合案内をとおして雇用保険の窓口です。

会社と退職の退職理由が同じなら、後は流れに沿って受給の手続きにいきますが、そうでない場合は、結構、やっかいです。

このあたりは、実体験も踏まえ別記事にしてあります。
「失業保険の手続きを有利にすすめるには」

求職活動

まずは登録をする

登録は、まず「求職申込書」を書きます。パソコンができれば、パソコンコーナーへ案内されて、20分ほどの孤独な作業になります。できない人は、窓口にて口頭で受け答えしながら作ることになります。

住所、氏名、学歴、資格などは用意しておけば簡単ですが、希望する仕事、希望収入、希望勤務時間などは考え込んでしまいました。

パソコンができる人はパソコン入力がおすすめです。窓口で「希望する収入は?」とか、いきなり聞かれると慌てそうです。

パソコン入力画面は、あまり優れたインターフェイスではありません。

ハローワーク受付票をもらう

以前は登録すると、「ハローワークカード」をもらえたそうですが、いまは、「ハローワーク受付票」というA4の紙に名前やバーコードをプリントしたものをもらえます。

求職の相談、求人検索用パソコンの利用、職の紹介、セミナー受講などのサービスを受けるために使います。

まあ、それほど長く使うものでもないし、紙でも十分なんでしょう。

職を探し、面接に行く

これは、と思う会社があったら、その求職のページをプリントするなり、メモするなりして、窓口に行きます。

自分の家から検索しているなら、ハローワークに電話をして、まだ埋まっていないか聞くことも必要です。人気のあるところは応募も多いし、先着◯名で面接を打ち切るところもあるそうです。

ハローワークに案内のある求人は、窓口をとおして紹介状を出してもらうのがルールです。

その後、面接に行き、合格すれば、メデタシ、メデタシです。

雇用保険

雇用保険は、務めていた時に雇用保険を掛けていた年数とか、辞めた時の年収とかで、もらえる額や、日数が違ってきます。

雇用保険(失業手当て)については、簡単に説明ができませんので、別の記事にまとめます。
失業保険の手続きを有利にすすめるには

新型コロナウイルスの影響

ハローワークの利用にもかなり出ています。
職業訓練やセミナーは軒並み中止です。求人にも影響があるようです。

雇用保険の手続きには、最初に「雇用保険説明会」に必ず出なければなりません。ここで、手続きや求職活動の説明などがあります。このとき「雇用保険受給資格者証」ももらえます。
この雇用保険説明会が、新型コロナウイルスの影響でぶっ飛びました。「しおり」はもらいました。自主学習しておくように、と言われました。

「ハローワークは4月が混雑しますから、2~3時間待ちは覚悟してきてください。」と言われていました。
4月に朝イチで2回ほど行きましたが、それほど混んでなく、1時間ちょっとで用事をすませることができました。新型コロナウイルスの影響でしょうか。
求人・求職に大きな影響が出るのは、5月以降なのでしょうね。

民間転職エージェントとの違い

ぶっちゃけ、雇用保険をもらえるかどうか、になります。
その他に、ハローワークと民間転職エージェントの違いは、次のようなものがあります。

日本全国をカバー

ハローワークは、国(厚生労働省)の機関なので、地理的な守備範囲が広い
転職エージェントは、圧倒的に数は多いのですが、職の多い都市部に集中しています。

地方だとハローワークが有利、ということになります。

登録が無料

民間転職エージェントも求職者は無料がほとんどですが、事業所は有料です。
ハローワークは、お役所ですので、当然といえば当然ですが、どちらとも無料です。

無料だからお得なのか、有料だから質のいい職が集まってサポートまでいいのか。
ここは意見の分かれるところです。

守備範囲が広くて職に対して平等

ハローワークは、一般求職者だけでなく、わかもの、マザー、高齢者、障害者など幅広に扱いますが、民間転職エージェントは、どうしてもマッチングしやすく年収の高い求人へ力を入れる傾向になります。

ハローワークの評判

一生のうちに何回も利用するわけではないハローワーク。求職者として見た場合の評判はどうなのでしょうか。口コミサイトからまとめてみました。

  • 職員と対面で相談できる
  • 地元の求人が多い
  • 雇用保険手続きが同時にできる
  • 職業訓練でスキルを得られる
  • 条件のいい求職が少ない
  • 求職内容がわかりにくい
  • 待ち時間が長い(下手すると2~3時間)
  • 土日祝日は休み

ハローワークの良い点は、地元の中小企業を探す場合の情報量の多さでしょう。
また、失業中に職業訓練でスキルを身につけようと考えるなら利用価値アリです。

悪い点で、よく目につくのは、「求人の質が悪い」というものです。
「事務」での求人だったのに、実際は「現場」だったとか、勤務条件が違ったとか。

いつも求人している会社がある。つまり、求人の質が悪くて見向きもされないか、採用してもすぐ辞めるため、繰り返し求人する会社がある、などなど

ブラック企業かどうかは、面接の時に注意して見ておきましょう。

民間転職エージェント

どちらかというと、まったりと職を探すことのできるハローワークにくらべて、自分の主張を強めに出して、精力的に職を探していくのが、民間転職エージェントというイメージでしょうか。

当然、ハローワークとともに登録して職探しをしてもいいので、自分にあった会社を探すのなら、登録しておきたいところです。

いくつか紹介します。この他に専門職に振った転職サイトなどあります。

リクルートエージェント:業界トップクラスの求人数

『dodaエージェント』は、国内最大級の転職エージェント
(doda:デューダと読みます)

マイナビAGENT:若い世代の転職に力を入れています。

パソナキャリア:取引企業がトップクラスです

まとめ

すぐに職が見つかるアテがなく、雇用保険をもらわないといけない場合は、ハローワーク利用は必須になります。その場合も、情報を多く集めて、自分にあった会社を探したいなら、民間転職エージェントも利用しましょう。

雇用保険をもらう前に、転職先を探したい。地元にはあまりこだわらないし、求人情報がしっかりしているところをインターネットなどで自分で探したい、という人は民間転職エージェント利用でしょうか。

そもそも、雇用保険を考えていない人は、ハローワークに行く必要もありません

ハローワークは、入り口に求人のチラシを配る会社の担当さんがいたりして、配られる職種や担当さんの数などウォッチングしとけば、世相がわかるのだろうな、と思いました。

現在、建設、警備、看護などが重点項目になっているらしく、特別に窓口が設置されていました。

一般の求職相談だと、その時だけの窓口担当さんですが、建設、警備、看護を希望すると、「あなただけの」担当さんがついてくれるそうです。

私は建設系で生きてきたので、どうしようかと迷いましたが、申し込むと、ガッチリと固められそうだったので、やんわりとお断りしました。

ハローワークは、労働力という国を支える力を配分する最後の砦なのかもしれません。
機動力や情報量については、民間転職エージェントに比べると落ちるかもしれませんが、身近にある国の機関には間違いありません。

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