新型コロナウイルスの緊急経済対策のとして決まった、一人あたり一律10万円給付。
手続きは、郵送とオンラインでしますが、一部には簡単に受け取れるという意見もあるようです。本当なのか調べてみました。
総務省「特定額給付金ポータルサイト」
マイナンバーカードでの受け取りは、それほど便利でない
結論から言うと、郵送方式は役所の手続きを郵送でできるというもので、許容範囲、マイナンバーカードでの申請は、郵送方式に比べると、段階を踏まないと申請できない、と感じました。
給付の方法
給付金の申請及び給付の方法
感染拡大防止の観点から、給付金の申請は次の(1)及び(2)を基本とし、給付は、原則として申請者の本人名義の銀行口座への振込みにより行う。
(※)なお、やむを得ない場合に限り、窓口における申請及び給付を認める。その際、受付窓口の分散や消毒薬の配置といった感染拡大防止策の徹底を図る。
(1)郵送申請方式
市区町村から受給権者宛てに郵送された申請書に振込先口座を記入し、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しとともに市区町村に郵送(2)オンライン申請方式(マイナンバーカード所持者が利用可能)
総務省HP「特別定額給付金(仮称)の概要」
マイナポータルから振込先口座を入力した上で、振込先口座の確認書類をアップロードし、電子申請(電子署名により本人確認を実施し、本人確認書類は不要)
チェックしてみましょう
郵送申請方式
①申請書が送ってくる
②申請書に記入する
③通帳と免許証をコピーする
④送る
という感じで、新型コロナウイルス感染防止のため、窓口でなく郵送でやるのか、と納得できる申請方法です。
オンライン申請方式
① 条件:マイナンバーカード所持者であること
② マイナポータルにログインする
③ 申請様式に入力する
④ 通帳をスキャンまたは撮影する
⑤ アップロードする
⑥ 電子申請する
手順だけで、郵送申請とくらべて二つ増えたという感じです。
そして、言葉がわからない。説明しますね。
マイナンバーカード(マイナンバーカードでの申請)
なんといっても、マイナンバーとマイナンバーカードの違いが、多くの人はわかっていないのではないでしょうか。
内閣府、総務省もそれぞれ違うキャラクターを作って説明するほどわかりにくい。
マイナンバーカードはマイキーくんが担当していたのですね。
https://www.cao.go.jp/bangouseido/pdf/leaf2019_difference.pdf
簡単に説明すると、
マイナンバーは12桁の番号をお知らせしただけで、
本人確認書類としては使用できません。
マイナンバーカードは、カードで本人確認もできるし、身分証明書にもなるし、電子申請もできます。マイナポータルのログインに必要です。民間も利用可能で便利なカードなんですよ。
簡単に説明してもよくわからないですね。
私のマイナンバーカード利用
現在のマイナンバーカード取得率は15%といわれます。発行が始まってから4年ほどたちますから、お世辞にも普及が進んでいるとは言えないですね。
私は、「免許証と合体」「健康保険証として使える」「民間でも利用ができる」との言葉に乗って、これは、持って歩くカード類が劇的に減るのでは!と期待してマイナンバーカードを作りました。結果は期待はずれでした。
現在の利用状況と感想です。
- 住民票や印鑑証明をコンビニで取れるようになったことは、便利です。
- 最近、役所の窓口で提示を求められることも多くなったので、持ち歩いています。結果、財布に入れるカードが1枚増えました。
- マイナンバーカードを入れている、マイナンバーを隠すビニールケースがなんともダサいです。
- 公的なサービスにはマイナポータルにログインが必要。当初、ログインにはICカードリーダーが必須だったので挫折しました。(現在はスマホを使ったログインも可能なようです。)
こんな話もありました。
以前、住民票が欲しくて住んでいる市区町村と違う役場で、
「マイナンバーカードで住民票ください。」と頼んだら、
「他の市区町村の住民票は出せません。コンビニに行ってください。」と断られました。
考えてみれば、そうなのか、と思いますが、同じマイナンバーカードを扱っている市区町村窓口くらいはコンビニ並みのサービスがほしいですね。
e-Taxや健康保険証としても利用など便利になりつつあるので、一人でも多く持つことに期待しています。
持っているひとが増えないとサービスも便利になりません。
今は、新型コロナウイルスで役所にも行きにくですが、みなさん、マイナンバーカードをとりましょう。
「マイナンバーカード交付申請」について
マイナポータル(マイナンバーカードでの申請)
マイナポータルとは、「マイナンバーカードが必要な、公的オンラインサービス入口」とでも言えばいいでしょうか。
マイナンバーカードとICカードリーダー(又は認証用のスマホ)を用意して、パソコンでマイナポータルにログインします。現在、マイナポータルでは、市区町村の10万円給付オンライン申請対応状況も案内しています。
マイナポータルは、10万円給付だけでなく、次のサービスが利用できます。
- 電子申請ができる
- 自分の個人情報の内容確認ができる
- 公金決済が可能になる
- ・・・
利用できるサービスが少ない割に、マイナンバーカードとICカードリーダー(又はスマホ認証)を用意して、パソコンの前に座らないとサービスを受けられない面倒くささが欠点でしょうか。
電子申請(マイナンバーカードでの申請)
これは、マイナポータルのページから「申請」のボタンを押す、ことだと思います。
しかし、「電子申請」は、政府や各自治体ごとにシステムを立ち上げていますから、ここに再度ログインして、などという可能性もゼロではありません。
「世帯主」への受給をどう考えますか
DV被害者はどうなる
10万円給付を受給できる人は、
「住民基本台帳に記録されている者の属する世帯の世帯主」
となっていることから、DV家庭はどうなるのか、などの議論がなされています。
国も、「配偶者からの暴力を理由とした避難事例の取扱い」
として配慮はしていますが、内容は、
- 逃げてきた人は、住所は変わって住民票も移っているから、10万円給付には問題ないよね
- 住民票を移していない人がいたら市区町村が事情を聞いて判断してね
というもので、市区町村の判断によっては、直接もらえない人もでてきそうです。
あなたの家庭はどうなる
DV家庭への10万円給付ほどでないにしろ、各家庭でいろいろな事情があるので、簡単に「緊急経済対策」に回ることにはならないのでは?
「世帯主」という概念自体が古いと思いますが、世帯主が家族に対して10万円を渡す家庭はマレだと思います。
世帯主がDV夫やモラハラ夫でなくても、「自分の口座に入った金は自分のもの」と考える受給者は普通にいそうです。
夫婦で話し合いがまとまっても、中学生の娘から、「10万円くれ」と言われて、「しばらくしてから渡す」と言って使い込んでしまった。それが原因で仲が悪くなる、など普通にありそうです。
4人家族の場合、40万円が世帯主の口座に振り込まれました。という事態を想定して、どうするか家族で話し合うべきなのでしょう。
私の場合は、自分で口座管理してないので、10万円給付された後、口座管理している奥様に小遣いの復活折衝を試みますが、望みは限りなくゼロに近いです。
まとめ
新型コロナウイルスの感染症緊急経済対策関連の一人あたり一律10万円給付の手続き方法は、
- 郵送申請方式・・・・・書類を揃えて送り返す。
- オンライン申請方式・・マイナンバーカード所有者のみができて、ICカードリーダーなど用意し、マイナポータルにログインして申請する。
となっており、郵送方式のほうが手順的に簡単です。
オンラインでは、申請するまで次の壁があります。
- マイナンバーカードを持っていること
- パソコンを扱えること
- ICカードリーダーを持っていること(又はスマホ認証ができること)
- マイナポータルにログインすること
- 口座の確認書類をアップロードするスキルを持っていること
これらを考えると、確定申告などでマイナポータルを使ったことのある人以外は、郵送申請方式を選ぶのではないでしょうか。
私も、マイナンバーカードは持っていますが、郵送を選ぶことになりそうです。
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